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おもむろに研究 そこはかとなく描く

Berlin IV

Nikomat EL Nikkor 50mm F1.4 Venus 400
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Through the wall, what did you see?

ベルリンの壁。
今、何を語る。




from Berliner Mauer





ベルリンの壁にはすごく興味がありました。
第二次世界大戦後、世界は多くを悟ったはずだと思っていました。
人類にとって何が得で、何が損であるのか。

そしてその大戦後に築かれた薄い一枚の壁。
薄い薄い、ただの無造作な壁。

人は、地の上に壁を作るのが、好きだ。


Nikomat EL Nikkor 50mm F1.4 Venus 400
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ベルリンの壁崩壊の当時、僕はまだ6歳。
その当時は実家には(親の教育方針により)テレビは無く、
少し興奮気味に親父が新聞を見ていたのをかすかに覚えている。
兄弟は皆小さかったし、母親は強い興味を示していなかった。

そんな中、ふと、歴史は歯車を進めた。

よく見る"ベルリンの壁崩壊"のテレビ映像はその後に僕の脳裏に書き込まれたもの。
僕は当時、静かにドイツ史の激動の一ページを見送っていた。


そして今、この地に立つ。
不思議な世界だ。


Nikomat EL Nikkor 50mm F1.4 Venus 400
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今お世話になっているホストファミリーのお母さんに話を聞いた。

その日は不思議な夜だったという。
皆がテレビを見たり、ラジオを聞いて過ごす夕食の時間。
当時お母さんは西側の町に住んでいた。
そして、
スクリーンの中の東ドイツの政府高官の口からこんな言葉が出て来たらしい。

「みんな自由だ。好きな所へ好きなだけ行けば良い。」

みんなあっけにとられた。
しかし、みんなしっかりと聞いてしまった。
東国のトップの"GOサイン"

その人が東西統合を意思してコメントしたのか誰も分からなかったという。
でもその言葉面を皆で信じた。
そして、その言葉を切符代わりに、みんなが同時に動いた。

「さぁ行こう。我々は自由だ。」

それが1989年11月9日の夜の出来事。
ただ混乱の中、誰の意思なのかは知らないが、歴史が動いた夜だった。


Nikomat EL Nikkor 50mm F1.4 Venus 400
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多分その後にも混乱の世は続いたのでしょう。
その面影がドイツ中の街の至る場所でごくたまに顔をのぞかせます。

人々が勝ち得て来た歴史を持つ国。
その響きは美しい。
そしてまた同時に、空しい。

人がどこへ進むかは知れませんが、人の歩いた歴史をたどる事は思ったより簡単です。
それを繰り返す事も、また簡単でしょう。


人は美しく、そして愚かだ。
by onwa-nukukazu | 2009-02-14 01:35 | landscape, buildings