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おもむろに研究 そこはかとなく描く

Since then

α-700 50mm F1.4
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車の中で、僕たちは日が暮れるのを待っていた。







忘れないようにここに書いておこう。
と言っても既に忘れ始めているから時系列がメチャクチャになってるかも。
正せる人は正して欲しい。

あの日は雪がたくさん降った日だった。
僕らの街は深い白色に染まって、綺麗だった。
夕方には空が晴れて青空が見えていた。
だから、僕は夕日を待っていた。
今日は夕日が綺麗だろうと期待して、貴方を連れ出していた。

風は、ひどく冷たかった。


α-700 50mm F1.4
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僕らの街には大きな川が流れていて、その上に大きな橋が架かっている箇所がある。
その向こう岸は少し高くなっていて街を見下ろす位置に公園がある。
北から南を見下ろす角度で僕らは川越しに街を臨み、夕日は僕らの右側に沈もうとしていた。
時刻は四時を少し過ぎていただろうか。
街が朱色一色に染まるのにはまだ間があると感じられた。
外で待つのには風が冷た過ぎたから、僕らは車の中で待つ事にしたんだ。

いつも通り、何を話していたのかなんて覚えていない。


α-700 50mm F1.4
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思い出しながら書いているよ。
でも何の曲がかかっていたかな。
思い出せないな。
僕は助手席に座ってカメラを構えて貴方を見ていた。
思わぬ光の具合が良かったからシャッターを切っていた。
貴方は既にあきらめたように何も言わなかった。
いや、何か話していた気がするな。
すごく簡単な話と難しい話の両方をしていた気がする。

いづれにせよ、僕はスイスイとシャッターを切っていた。


α-700 50mm F1.4
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ひとつ思い出してきたよ。
僕らは友達を迎えに行く予定について話し合っていたんだ。
厚かましくも帰省の際の迎え号を要請したあいつをどうやって迎えに行こうか話していた。
どう考えても無理だったよね。
だって大雪だったもの。
しかも年末で移動は御免だった。
あいつはアホだなって言いながら、三人揃ったら何して遊ぼうかって話し合ってた。
いつもする事と言ったら同じなのに、計画も立ててた。
綿密に計画を立ててた。

もう何も覚えていないけどね。


α-700 50mm F1.4
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そしたら、日が暮れたんだ。



α-700 50mm F1.4
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次にあの景色に出会えるのはいつになるだろうね。
別に白さが特別だったんじゃないよ。
別に朱さが特別だったんじゃないよ。
それは貴方も知っている。

時が流れる音が聞こえていた。
それは少し駆け足で、僕を少し寂しくさせた。
by onwa-nukukazu | 2011-02-04 22:33 | friend