おもむろに研究 そこはかとなく描く

Lazy afternoon

Nikomat EL, Ai Nikkor 50mm F1.4S, Kodacolor 400
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「ノルウェイの森」を観に行った。

原作は好きだ。
僕が原作を読んだのはちょうどワタナベと同じくらいの年だった。
"現代文学の最高峰"は僕をすごく安心させた。

共鳴が感を動かすが、1095万部を売り上げる芯はやはりそこだと思っている。
そこへ憧れや羨望が混ざる時に流れが出来る。
多くの人の目に触れるのだから、その視点は懐古であったり共感だったりするだろう。
本を読む年代からするならば、多くの目は懐古の念をその筋に重ね合わせるはずだ。

僕は少し不思議な感じがして唇の端で少し笑ってしまう。
充ち満ちる"幸せ"ではベストセラーには成り得ない。
基本的な帰属の欲求は空しさや辛さや憎しみの共有によって、いみじくも埋められる。

だからこそ答えを持たないものが最大の賛辞を貰う。
ロウソクが消えた後の空しさのようなものが、本質的に求められるが精神の構造なんだから
僕は知らない顔をしていてもいい。

みんな知らない顔をして知っていて、そして何にも知らない。
そう、僕らは限界を意識出来るように出来ている。

それらは何とも興味深い現象に見える。
ブラスの原子核とマイナスの電子しかない世界は、常に非ず美しい。
それはとても気の効いた皮肉のようで、痛快である。
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by onwa-nukukazu | 2010-12-26 22:30 | friend