おもむろに研究 そこはかとなく描く

Sounds of tastes

α-700, 50mm F1.4
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この音は、母の音だ。






"シュシュシュッ"
この音はいつも夕方我が家に響いていました。
我が家では何の変哲もない、夕飯の音。

遊び終わって夕方家に帰ると兄弟には"晩のしまい"が待ってました。
この表現には方言が混ざってますがつまりは夕方の仕事。
洗濯物をたたんだり、夕飯の準備をしたり、家の仕事をしたり。。。
そして兄弟三人組は風呂の薪割り。
僕が高校生になるまで我が家の風呂は薪で焚いていました。
命がけのジャンケンに負けた組は薪割りと焚きつけ。
お陰でナタの使いと木を燃やすのは今でもお手の物。

この"シュシュシュッ"って音。
中身はロールキャベツだったり、炊きたてご飯だったり、その他諸々色々。
外で薪を割りながら、換気扇から外へ漏れる美味しそうな匂いで更にお腹が減ります。


僕が18歳で家を出る時、母は料理の手解きと共に圧力鍋の使い方も教えました。
「『料理が出来る』と言いたければ20くらいは料理のレパートリーを持って行きなさい。
一ヶ月毎日違う献立を立てられたら、一人前と認めてあげよう。」
母がよく口にした台詞でした。


独り暮らしの男の家に響くあの頃の音。
まだまだあの味には届かないのだけれど、
いつまでも届かないままでいいのかも知れない。
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by onwa-nukukazu | 2010-01-21 00:59 | other